2002年9月23日

いとうたきこの活動日誌

世界の平和と子どもの教育を考える大田実行委員会代表
NO!有事立法23区ネット代表     伊藤 瀧子

<2002年>

2月27日
 大田区議会事務局に陳情書提出。

陳情文書名:大田区議会から日本政府へ 「テロ根絶・アフガニスタンへの軍事行動及び、自衛隊の戦争加担」即時中止を求める意見書提出依頼に関する陳情書 

添付資料 米連邦議会でただ一人反戦の意志表示を行ったバーバラ・リー下院議員の発言文 空爆停止を求めるバークリー市の条約 同市の良心的兵役拒否容認関連の法案 最新のアフガン情報。

3月4日
上記一式及び、手紙を添えて大田区議会各会派へ挨拶回り、各議員に超党派での採択を要請する。

3月17日
委員会審議(企画総務区民委員会)傍聴 意見書提出の件・採択

3月19日
区議会ロビィーング:各会派・各議員に意見書作成に関する要請書提出。

3月20日
西野善雄大田区長と面談(戦争論・平和論・有事法等について意見交換)

3月26日
大田区議会から日本政府へ 「テロ根絶・アフガニスタンへの軍事行動及び自衛隊の戦争加担」即時中止を求める意見書提出依頼に関する審査結果(大議請収14第33号平成14年3月27日) 政府に意見書上がる。(陳情レポート

4月17日
NO!有事立法23区ネット発足構想に伴なう、代表着任要請あり。承諾。

4月27日
大田区議会議員宛てに採択の礼状発送。

5月3日
大田区議会議員に有事法制関連3法案に関するアンケート送付。5月10日以降回収。公明党は有事法制必要との統一見解を出してくる。統一見解を含め、回収率50%。(回答集約

5月4日
NO!有事立法23区ネット発足。8地域の有志と各区長宛の有事法制関連3法案に対する政府への質問書、あるいは廃案、慎重審議を求める要望書提出を行うことを合意。各地域単位で行う。

5月7日
有事法制特別委員会でイージス艦問題追及(民主党・岡田克也議員)小泉総理・中谷防衛庁長官、事実ではないと否定。朝日新聞に報道の正否確認のため、手書き文書をFAX送付。

5月20日
西野善雄大田区長に有事法制関連3法案に対する質問書に、3月議会の陳情採択に対するお礼と、平和を求める区民の思いを伝 える手紙および添付資料を添えて提出。 京都大山崎町議会の決議書、三重県議会の決議書

第一回国会要請 衆議院議員440名を個別訪問し、要望書を提出、有事法制廃案を訴える(ピース・アクション等と共闘)

5月22日
朝日新聞に報道の正否確認交渉のため、5月23日午後2時、伺うとの文書をFAX送付。 *同夜、「5月6日付けのイージス艦派遣記事について、記事の真偽をおたずねですが、記事は十分な取材に基づいて掲載しました」との回答が寄せられるが、もう1点の「事実ならば両氏の発言にどう対応されますか」については、「それ以外についてはお答えすることはありません。またご来社頂いても対応できる者が いません」と、面談拒否のFAX文書が送られてきた。

5月23日 
午前9時頃、朝日新聞社に、昨夜頂いた文書は私どもの質問に対する十分な回答にはなっていない。誠意ある対応を頂きたいので、予定どうり訪問するとのFAX文書を送付。

午後2時、男女4名で訪問、交渉に入る。結果、未回答の部分は朝日が頑なに拒否し、今後の記事で勝負するの一点張りで譲らない。最終的には、昨夜送信されてきた「報道記事は事実である」のFAX文書を正式文書に差し替えて頂きたいと要請、用意してきた申し入れ書を提出。渋る朝日から別紙の公文書を入手する。再交渉は27日。

5月24日
午前中、各地域で区長訪問。 質問書に対する回答を受け取る。

大田区は総務課長より、口頭で回答あり。文書化を要求。5月27日までに用意するとのことで合意。

午後ピースラリー: 防衛庁交渉(朝日新聞イージス艦派遣要請のスクープ記事と、「公文書」を提示し、イージス艦派遣裏工作について追及交渉)

明治公園4万人集会に合流。

5月27日
大田区の質問回答受け取る。 地方自治体の責務が十分に認識されておらず、区民の意志も反映されていない。

朝日新聞社にイージス艦派遣記事の未回答部分に関する再交渉。朝日、「「政府及び、防衛庁には抗議しない。記事で勝負する」の一点張りで押し通す。

5月28日
第二回国会要請(民主党はじめ、野党の衆議院議員270名対象。政党別の要望書提出。中央公聴会の延期等に目標を定めて行動)(ピース・アクション等と共闘)

5月29日
各政党の代表・幹事長・元首相らの事務所訪問、要望書提出(28日分と同一)。小泉総理の議員事務所、要望書と小泉総理宛の孫の手紙、受け取り拒否。

鳩山由紀夫代表秘書と1時間20分ほど有事法案について意見交換。絶対廃案を要請。

芳賀秘書、鳩山代表との面談の場設定を約束。しかし代表多忙のため、実らず。党方針の理解を賜りたいとして、特別委員会での岡田克也氏質問状に政府答弁を組み込んだ文書を送ってくる。これらの連絡はE-mailにてやりとり。

6月5日
大田区議会に有事法制関連3法案の廃案、あるいは慎重審議を求める陳情書提出。

6月10日
大田区議会議員と区民のタウンミーティング実施。参加議員は共産党のみ。しかし密度の濃い話し合いになった。地方行政が地域住民のためにあると実感できる地域を作り上げていくために、議員とのこのような交流を慣習化していく努力が必要との共通認識ができた。参加者数:8人

首都圏15区に各区長宛の有事法制関連3法案に対する質問書提出。

6月12日
防衛庁に「イージス艦(シビリアンコントロール)派遣要請」に関する質問状提出。

防衛庁に、イージス艦派遣に関する日米安保関係の文書開示請求行う。

6月16日
代々木公園6万人集会に合流(NO! 有事立法23区ネット)

バーレーン協議明るみに。(朝日新聞、インド洋上で、自衛隊が米軍の戦術指揮統制下に入っているとのスクープ記事掲載)翌日の防衛庁交渉に有効に働く。

6月17日
衆議院議員会館 院内集会主催&呼びかけ団体(NO!有事立法23区ネット・ピース・アクション・かながわ市民キャラバン)

午後3時から4時30分まで、イージス艦派遣要請問題で防衛庁交渉(上記3団体共闘)。予想外の成果に結び付く。

大田区議会提出の「有事法制関連3法案」(委員会審議不採択)

6月21日
陳情不採択(本会議決議)

不採択の理由:「願意に添い難い

「大田区からは3本の陳情が出ていた。みんな不採択。でも、伊藤さんたちの陳情は不採択にするには惜しかった。他の2本とは違う。僕だって今の政府案が決していいとは思っていない。せめて継続審議にすべきだった。でも言えなかった。3月の採択で大田区議会は全国からすごい圧力を掛けられた。与党の癖に何やってるんだ。右翼の車で押しかけるぞ」って。

また、こんな一言も。「陳情提出団体がNO!有事立法23区ネットではなく、世界の平和と子どもの教育を考える大田実行委員会ならよかった。「NO!有事立法」では直接過ぎて抵抗がある」。(3月議会で不採択に回った議員事務所での話)

そういえば自民党の幹事長らに会った時にもこんな話がでた。「採択制度が変わったんですよ。趣旨採択は今後やらない。採択か、不採択か、どっちかですね。継続審議?うーん・・・」

画期的と全国的に評された大田区議会の3月議会採択はかなりの後遺症を残していた。こういう状況をどう変えていけるのか。私たちに課せられた課題は重い。

6月29日〜30日
『戦争という名の暴力』アフガンの人々は今 写真展と講演のつどい開催。東京造形大学教授、前田朗氏の講演も。実行委員長挨拶の際、活動報告と有事法上程の背景など話す。(資料・「私たちは今、何をすべきか?有事法と国家の危い関係」

開催に先立ち、大田区議会議員全員に案内状を持参する。開催の趣旨に賛同を得る。参加者の感想文等で、人々が情報を欲しているのが分かる。有事法制という言葉など初めて聞いたという声に、今後の課題を残した。

7月2日
防衛庁に「イージス艦問題関連、バーレーン協議に関する質問状提出。

朝日新聞編集委員佐々木芳隆氏と朝日本社で面談。佐々木氏は「イージス艦問題」「バーレーン協議問題」をスクープした人物。「私の書いたものは事実。それ以下でもなければ、それ以上でもない」と至って淡白。政治問題を扱う記者の骨っぽさに納得。

7月3日
衆参両議院議員370名を対象に個別訪問し、有事法制廃案に向けた7・8ピースラリー院内集会の参加要請を行う。有事法制の行方を左右する民主党に焦点を絞る。

7月5日
単独で国会へ。鉢呂吉雄議員の設定で、民主党代表撰出馬が取り沙汰される横路孝弘氏と面談。有事法制廃案に向けた民主の積極的な取り組みを要請。横路孝弘氏としては、有事法制反対・改憲はなしの立場を示す。

面談終了後、鉢呂議員事務所で鳩山由紀夫代表秘書も交え、鉢呂議員の秘書坂本氏と有事法制完全廃案に向けた話し合いを行う。

7月8日
有事法制廃案に向けた国会議員・地方自治体議員・市民で作る7,8ピースラリー院内集会主催。

午前中数人で、チラシ700枚衆参両議院議員に配る。午後院内集会。国会議員・秘書・地方議員11人参加。有意義な集会になった。

大田区から2議員参加。メッセージも。終了後、各省庁を回るピースラリー。夜間ウイメンズプラザで報告集会行う。

『週刊読売』7月21日号に「有事論争で開戦 防衛庁と朝日の大ゲンカ」の記事載る。専門家は「防衛庁としては異例のことという見解を示し、私たちの追求行動と深い関わりがあるとしている。以後何誌か防衛庁問題を取り上げる。

7月12日
世界の平和と子どもの教育を考える大田実行委員会開く。アフガン写真展総括。今後に向けての方向付け。無防備地域宣言にどう取り組むか。有事法制完全廃案に向けた市民への働き掛けは。

7月17日
防衛庁より、情報開示請求中の文書届く。文書名「ミニSSCの概要」。内訳は「第一回調整委員会の概要」。「第二回調整委員会の概要」。「第三回調整委員会の概要について」。

今国会閉会直前、有事法継続審議を前提にした与野党話し合いに向けて、公明党及び野党全委員に完全廃案を求める要請文書をFAX送信。関連団体にも呼びかけて行動を促す。

7月19日
第3回防衛庁交渉。テーマ「イージス艦問題関連、バーレーン協議に関する質問」。

防衛庁担当官からこんな声が・・・。「伊藤さんからFAXが来るとドキッとする。皆さん方の質問書はもう私たちでは裁き切れなくなっている。局長クラスにまで上がっている」。「皆さん方は普通の市民ではないですね」。などなど。

7月27日29日
長野で国際シンポジウム「今この戦争を止めるために」開催。防衛庁交渉と今後の方 向性について、分散会で報告&提案を行う。(なお地域の活動報告の資料の1つとし て「地域の運動を振り返って」を用意した)。

8月3日 

バーバラ・リーさんの講演会に参加。

 終了後、実行委員の方にリーさんと記念写真を撮らないかと誘われ、40階へ。民主党の岡崎トミ子さんはじめ、何人かの国会議員も顔を見せていました。
 そこへ思いがけない人物の登場。
「ねえ。福田官房長官じゃないの?」。
 友人の囁きに思わず振り返ると、私の背後にかの有名な、「非核三原則の見直しもありうる」発言の福田官房長官の姿。

福田官房長官とリー議員
「そういう次元ではありません、長官!!」

 とっさに有事法制反対を伝えなければと、慌ててバックから名刺を取り出し、自己紹介(写真・向かって左端が伊藤)。
 組織名と名前を指し示された福田官房長官、思わずつられて覗き込む。すかさず、「有事立法には絶対反対です」と抗議した。抗議しながら握手を求めた。差し出された手を離しもしないで、有事法制廃案を訴えかける。
 たまりかねた福田長官、拍子抜けするほどあっさりと、「分かった、分かった。分かりましたよ」と協調路線。思わず次の言葉を飲み込んだ途端、福田官房長官の逆襲。「名前を変えますからね」ですって・・・。
 冗談ではありませんよね。すかさず、「そういう次元ではありません。長官!」と食い下がる。
 警護の男性達も気迫に飲まれたのか、手が出せない。私の他にも10数人の女性たちが長官を囲んで人垣ができている。
 私の友人は、「有事法制は駄目だって小突いてやったわ」なんて後刻、報告していましたが、福田氏はえらいところへきたものですね。
 リーさんを知らないで、「Where did you come from?」(どこからきたのですか?)と聞いた途端、居並ぶ女性たちの一人に、「It’s shame!!」(B. Leeさんのことを知らないなんて)“何て恥ずかしいことを”と、大顰蹙を買うやら、私には握手を交わした手を取られたまま、廃案を要求されるやら、ほうほうの態でバーに逃げ込む羽目に・・・。
 その背中にさらに一言。「有事法制は絶対、駄目ですからね」。福田官房長官、えらい緊張のひと時でした。でもテレビで見るのとは大違い、長身・細身の品のよさは抜群でした。

8月5日
大田区役所の総務課長加藤忠夫氏と住基ネットの件で話し合う。大田区としては国の法律だから、従わざるを得ないとの説明。ただし個人的には懸念もあるとの姿勢。今後住民の離脱要求があれば、きちんと対応するとの見解を示す。住民の署名なり、何なり、なんらかの運動を起す用意があることを伝え、理解を仰ぐ。

8月22日
代表選のサポーター依頼を受け、民主党幹事長・菅直人氏と面談。30分という時間をいかに有効に使うかで、16項目に亘る質問書を作成。代表選に臨む心構えなど、少々手厳しい質問を。「伊藤さんは政治家を裸にする」は、同行した仲間の感想。菅氏は次の予約がありながら、時間延長45分で全問誠実に答えてくれた。ただ残念ながら、有事法制完全廃案を求める私たちとは政策的に合意がならず、サポーターはお流れ。参加者は男女8人。

8月22、23日
民主党代表選に出馬予定中の若手議員に連絡、代表選出馬の心構え、政策などを聞くための日程調整を依頼したが、結局一本化。面談は実現ならず。

8月24日
防衛庁問題研究市民オンブズ、第1回研究会発足。講師に池田五律さんを迎え、有事法制・安保・自衛隊について、勉強する。池田さんは練馬に住む関係で、自衛隊問題とは深い関わりがあり、大変有意義な講義が聞けた。

8月28日
防衛庁に「イージス艦問題・バーレーン協議に関する再質問及び、アーミテージ米国務副長官来日に関する質問書」提出。

9月4日
23区ネット会合 「東京23区自治体公開質問書」の検討。統一質問書を各地域担当者から提出する方針で合意。9月6日に正式文書を手渡す手筈。

2002年9月5日
国会ロビーイング。364名の衆・参両議員事務所に院内集会案内書を持参、参加を請う。

公明党代表神埼武法氏の事務所で秘書と会話中、偶然、来客3人を伴ない帰館した神埼氏と鉢合わせ、機を逃さず、アーミテージ米国務副長官来日時の対イラク攻撃に関する冬柴幹事長の発言要旨(公明党は創価学会という宗教団体に基盤を置く、宗教は人命尊重が最も大切。国際紛争を解決する手段としては、国連憲章の手続きを経て云々のくだり・・・)を評価し、「公明党の姿勢に期待する。イラク攻撃阻止はもとより、有事法制廃案に力を貸して頂きたい」と要請する。神埼氏は言葉を添えて上機嫌。秘書は来客の手前、はらはらどきどき。

別れ際、神埼氏に握手を求めるが、なにしろこちらは有事法制廃案をメインテーマに国会議員に波状攻撃をかけている相手、すんなりと握手できるはずがない。笑顔と躊躇を交錯させながらも、そこは大物。女性に礼を失することはなかった。その手を固く握り返しながら、最後に一言。「神崎先生、有事法制は絶対、廃案にしてください」。廊下で足止めを食った来客はもちろん、ことの次第になすすべもなかった男性秘書も、なんとまあ、強引なおばさんかと、面食らったに違いない。

ちょうどその日、廊下で江田五月議員とも出会った。名刺交換し、有事法制廃案を要請する。数日後、江田議員からの挨拶と、メールマガジンが届き始めた。

9月6日
「東京23区自治体公開質問書」完成。9月11日までに地域担当者が各自治体に持参するか、郵送する。回収は25日の締め切り日以降、担当者が電話連絡の上、2-3日中に直接受け取りに行くことを合意。欠席者には「公開質問書」を副代表が直接手渡すとした。

9月11日
ニューヨークの同時多発テロの一周年に合わせ、犠牲者の追悼と、日本の有事法制及び、イラク戦争を止めるための取り組み、「犠牲者はもういらない 平和な明日のための9・11アクション」実施。
内容
午前:ロビーイング。 衆・参両議員364人に院内集会参加再要請行動。民主党代表選に出馬予定だった河村たかし議員と会うことができた。有事法成立・不成立のカギを握るのは民主党だと告げ、廃案への努力を請う。来客と会談中でありながら、あえて会ってくれた姿勢を評価する。

午後:院内集会(集会次第)。国会議員・秘書13人の他、地方議員の臨席もあり。参加者約70人。

閉会後、内閣府・関係団体等申し入れ行動及び、アメリカ大使館・イスラエル大使館に抗議行動。

夜、渋谷駅周辺をキャンドルウォーク。

9月12日
文京区役所より、「東京23区自治体公開質問書」に関する問い合わせあり。

質問事項:国民保護法制に関する片山総務大臣の発言は全体的な発言を指すのか、あるいは特定の発言かとの確認。

もちろん、特定の発言であると伝えた。「よく考えてみる」との対応。

9月17日
ジュネーブ条約追加議定書第59条に則り、無防備地域宣言を提唱する林茂夫(平和・軍事問題研究家)氏と面談、運動への取り組み方などを相談する。有事法制の対案として、地方自治体に提案・要請していきたい。

9月20日
練馬区役所から「東京23区自治体公開質問書」に関する問い合わせあり。各担当者から回答を得て、集約・文書化し、区長の承認を得なければならないので、25日の締め切りでは対応しかねる。少し猶予を頂きたいとのこと。練馬区役所には、文書の到着が遅れたのが原因と分かる。回収期日は改めて調整。

                                         以上

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