民主党幹事長 衆議院議員 菅 直人氏との会談


月日2002年8月22日

場所 菅 直人氏事務所        

参加者 女性6名 男性2名

時間 午前2時_2時50分

【質問&回答】

民主党の設立主旨を簡単に。

【回答】 政治腐敗をなくすために政権交代のできる政党に。BSEもムネオ問題も政権交代がないから起きる。

代表選に立つ心構えは。

【回答】 野党第一党として、次の衆院選で政権交代を果たし、改革を進めたい。

今の日本に有事法制は必要と思われるか。

【回答】 危機管理のための法制は必要。阪神大震災の経験から分かるように、縦割りの役所が障害になる。国土庁は平日の昼間しか電話がつながらない。迅速に、かつ権限がどこにあるのかを明確にしなければならない。不審船や拉致事件もある。自衛隊は専守防衛に徹する。しかし、海上保安庁や警察との関係はどうするのか。原発を狙うグループへの対応をどうするのか。どろぼうが入りそうになるのを止めること自体は必要だ。

現在の世論調査における賛成・不賛成の比率は。

【回答】 この間の法案には60数%が反対。(実際は75%だった)

不賛成の民意をどう思うか。

【回答】 今出ている法案には反対する。当然だ。

戦後56年、日本が平和でいられたのはアメリカの核の傘の下にいられたからだという政治家が多い、これについてどう思われるか。

【回答】 日本が戦争に巻き込まれなかった一つの要素として米国との同盟があった。

改憲は必要と思われるか。また今回民主党が作成した改憲案についてどう思われるか。私たちは自民党の思うつぼだと思うが・・・。

【回答】 改憲案は出していない。憲法調査会を作って議論してはいるが、党の決定になっていない。現憲法は57年間一度も変わっていない。現実に合わなくなった時、普通の法律であれ憲法であれ、国民が合意すれば、変えることはある。

例えば、環境権。しかし実際は、憲法改正というと政治的争いになるので、中身の解釈を変えてきた。民主主義の力がないから、変えられない。国民主権が一番大事。国民主権が機能していなかった明治憲法との一番の違いだ。ところが今は、国民主権になっていない。

【質問】 そのとおりだ。有事法制にしても権力主導。国民がこれだけ反対しても、与党は押し進めようとする。民意は反映されない。政治家主導だ。

【回答】 その政治家を選んだのは、皆さん方だ。

【質問】 選挙の時の主義・主張にそういう部分は現わさない。判断のしようだないではないか。権力の座に就くと国民の方に目が向かない。

【回答】 では、皆さん方が政治家になればいい。

【質問】 それは無責任な発言。

自衛隊を軍隊として明記するという案が出ているが、これについてどう思われるか。

【回答】 憲法9条は「戦力」を保持せずとなっているが、国を守るための固有の自衛権はある。一定程度の自衛力は必要。表立っては書いていないが、固有の自衛権は妨げられない。

いま自衛隊はイージス艦問題やバーレーン協議問題でシビリアンコントロールの破壊が問題視されている。これについてどう思われるか。

【回答】 シビリアンコントロールの考え方はまさに国民主権。制服組を背広組が統制するというのは本来のシビリアンコントロールとは違う。国民によってコントロールすることだ。

 軍が政治に介入することにより、国の方向性を誤らせることなるが、今まさにそれが行われている。もし自衛隊が正式な軍隊に昇格すれば、世界第二次大戦勃発と同様の構図になると考えられるが、どう思われるか。

【回答】 今がそうだろうか。インドに行ってきたが、インドは一度も軍事クーデタがなかった。軍が介入するのは問題だが、今の日本がその状況にあるとは思わない。われわれはテロ特措法に基づくイージス艦の派遣には反対だ。だが、そのことが直ちに、第2次世界大戦の時のようになる、東条英機が総理になり、内閣を軍部が乗っ取った状況になる、とは思えない。

日本が有事法により武装することで、有事を呼び込む体制つくりになると思うが、どう思われるか。

【回答】 軍の力を過信し、悪く使うことは間違いだが、なければ安心か。非武装中立が安心か。クウェートは占領されたではないか。攻めるための軍は持つべきではないが、侵略を防ぐためのものは必要。

過去、歴代首相が日本の戦争責任を認め謝罪し、アジア諸国との友好関係を築いてきた経緯がある。しかし、有事法が成立すれば、すべての努力が水泡に帰し、アジア諸国との緊張関係が生じることになる。これについてはどう思われるか。

【回答】 有事法という法はない。危機管理体制の中身の問題であり、中身によってはアジア諸国に心配を与えるかもしれないが、いちがいに「アジアとの関係がおかしくなる」とは言えない。

【追加質問】 戦争協力になるのではないか?

【回答】 心配は理解するが、しかし危機になったらどうするのか。武装兵力がやってきた時、どう対応するのか。後になってからでは対応できない。考えないでいいのか。しかし、危険性を持った有事法にはしたくない。

【追加質問】 国民の目をふさぐものではないか。

【回答】 おっしゃる危険性はある。だが、例えばBSEも危機管理の問題だ。WHOが危機を警告していたのに、みんなが無責任だった。危ないものを早めに表に出すのが危機管理だ。

有事法について、鳩山代表は対案を出すという意向を明らかにしている。対案の持つ意味合いを簡単に。菅幹事長が党首になられたら、どうされるおつもりか。

【回答】 鳩山さんが個人で言っていること。危機管理という点で今の法案には問題がある。政権を握れば、もっときちんとした有事法制を出す。外国を攻めるものにはしない。北朝鮮、KEDO。専守防衛の自衛隊にする。日本と関係のないところでアメリカと一緒にやるということではない。

【追加質問】 テロを軍事力で防げないことは9・11でも明らかではないか。

【回答】 軍事力が百パーセントでないことはもちろんだ。グローバルな問題がある。しかし、だから何もしないでいいということにはならない。小泉さんとは違う部分もある。どろぼうが入るかもしれないという時に、対案としての警察は要らないといえるか。

今の民主党をどう思われるか。

【回答】 活力があるのはいいが、きちっとしたリーダーシップが必要。

民主党が政権をとるための政策論は何か?

【回答】 私の出した『日本再生プラン』などを読んでほしい。

最後に、国民保護法制について伺いたい。私たちは真に国民を保護するには、ジュネーブ条約追加議定書および、国際刑事裁判所(ICC)規程に日本が早期に加入する必要があると考えるが、これについてはどう思われるか。

【回答】 よく研究はしていないが、基本的には賛成。

【追加質問】 核艦船の寄港は非核3原則の対象外に、という提言をされているが。

【回答】 今は、transitということで全部入っている。政府は、核艦船の寄港は事前協議の対象で、事前協議がないから核は積んでいない、と言う。しかし、密約があるのは事実。国弘さんとも話したことがある。一方で、ニュージーランドは核を積んでいるか検証させろと言ったため、米艦船は入れなくなり、ANZUS同盟は空洞化した。日本がそれをやれば日米同盟は空洞化する。そこで、introductionと区別して、transitは認めるというのが私の考え。一切認めないとなれば日本核武装論が出てくる。そこまで覚悟してやるならいいが。

【質問】 アメリカは日本に核武装させる政策をとっていると思うが。

【回答】 それはない。

【質問】  有事法の修正協議には応じないか?

【回答】 今の法案は修正しても無理。中身がどうなるかによる。今の中身である限り、賛成しない。

以上、ありがとうございました。

 

世界の平和と子どもの教育を考える大田実行委員会代表

                NO!有事立法23区ネット代表 伊藤 瀧子

                    

 

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