大田区議会議員各位様 陳情書提出のお知らせとお願い
皆様方におかれましては、日々大田区の発展と平和のためにご尽力頂き、有難うございます。私どもも大田区民としての自覚に則り、よりよい社会の形成と、世界の平和を念頭に、微力を尽くそうと努力しているところでございます。どうぞよろしくご指導くださいませ。
さて本日は諸先生方にお願いがございまして、本状をしたためさせて頂きました。実は私ども今般、同封の陳情書を大田区議会事務局に賛同団体二、賛同者三十名及び、六百筆の署名を添えて提出させて頂きました。この運動は二〇〇一年十二月末に企画したものですが、情宣活動中に「アフガン復興支援会議」が日本で開かれるという経緯を辿り、一見、アメリカ軍によるアフガン攻撃は終わったかに見える向きがありますが、テロ報復戦争は決して終わったわけではございません。厳しい報道規制の中でも二月十六日、アメリカ軍はアフガン暫定政権に反対する部族を空爆したとの報道が行なわれています。またアルカイダを壊滅させるという理由で、アフガン東部での空爆も続いています。さらにカブール以外の地域では治安が十分確保されないため、救援が行き届かず,多くの難民が飢えと厳寒の中で命を落とすという悲惨な事態が起きているのです。
こうした状況下にも関わらず、ブッシュ大統領はイラン・イラク・北朝鮮を悪の枢軸国と決め付け、挑戦的な発言を行っています。対イラクにはすでに戦争の準備を始めたとも伝えられるなか、英国の日曜紙オブザーバーは二月二十四日、英ブレア首相が四月上旬訪米、ブッシュ大統領と会談、対テロ戦の第二段階の最終承認に入るとの見通しを強め、首脳会談はイラクに対する行動が主な議題になると報じているのです。これは由々しいことと言わざるを得ません。今やアメリカが自衛目的で始めた戦争がテロ犯をかくまう国家の打倒に変わり、さらにアメリカの政策に同調しない国々すべてをテロ支援国と見なし、戦争を仕掛けるという事態に立ち至っているのです。そういう過程で、すでに国際社会が合意しているパレスチナ和平交渉も、仲介役のアメリカが交渉相手のアラファト議長をテロリスト呼ばわりするという事態に陥り、パレスチナ国家の建設は暗礁に乗り上げたという状態です。ブッシュ大統領のこうした一国主義や覇権主義は欧州諸国からも批判を浴び、物議を醸しているのです。
しかし、日本政府のアメリカへの協力体制は変わりません。私たちは世界の平和と人道上の観点等から、テロも報復戦争も、日本の自衛隊の海外派兵も戦争協力も一切認めることはできません。添付資料_は、アメリカ連邦議会で、アフガンの軍事報復を目指すブッシュ大統領に全権を委任するかどうかの決議を行った際、ただ一人反対した女性下院議員バーバラ・リー氏の発言文、同_は彼女の地元バークリー市で最近可決されたアフガン空爆停止等に関する条例。_は兵役拒否容認関連の法案。_はアフガン情報です。
以上の状況を踏まえ、日本でも今、各地でバークリー市に倣おうとの機運が高まっています。大田区議会でもぜひ、私どもの陳情主旨及び、要望事項をご精読頂き、全会派一致で採択の上、政府に「意見書」をご提出頂きたく、お願い申し上げる次第でございます。本来なら皆様方をお訪ねし、口頭でお願い申し上げるべきところでございますが、議会開催中ということもあり、略儀ながら文書をもってお願いのご挨拶に代えさせて頂きます。なお三月十一日の委員会には傍聴に伺わせて頂きますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
草々
陳情者 世界の平和と子どもの教育を考える大田実行委員会
呼びかけ団体 大田ピースフォーラム
(都合により住所・連絡先割愛)
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