2002年8月12日
天気予報では夜から曇り、所によってにわか雨か雷雨の予報。
北関東ではさらに天気が悪くなりそう。出発間際、急遽八ヶ岳山麓に観測場所を変更した。
19時過ぎ、霧と雲で真っ暗な八ヶ岳山麓に車で着いた。駐車場はすでにキャンパーや早朝出発とおぼしき山登
りの人の車でほとんどいっぱいだった。とても雲が動きそうにない。仕方なく宵の口から仮眠をとる。
24時30分、どうも外がざわめいている。雲が動き出した!頭の真上、夏の大三角あたりがはっきり見える!
シートと銀マット、シュラフを敷いて寝転がるうちに、雲は殆どとれたではないか。輻射点に向けてカメラを
三脚に固定、レリーズを押し込む。流星の写真は、「シャッターを開けっ放しにして前を流星が飛んでくれる」
のを待つようなもの。35mmF2にISO800のフィルムなら5分ごとに、写ろうがうつらまいがフィルムを送らねば
ならない。
しかし時間がたつにつれ、明るい流星がほぼ全方位に飛び出したようだ。私の場合、ペルセウス座流星群なら
北東(ペルセウス座にある輻射点の方)を向いて寝転がり、中天をそれとなく見ながら流星を数える。
周りの「同業者」たちも思い思いの方向を見上げながら、流星の出現に「流れたっ!」と声を上げる。たまに
爆発的に増光する流星や、飛んだ後も流星痕という跡を残すものも飛ぶ。
輻射点が高く上るにつれ、見るみる流星の数が増えていくのが分かる。この夜の集計では私一人で
24:30〜25:30 23個
25:30〜26:30 35個
26:30〜27:30 45個
そして27時30分(13日午前3時30分)過ぎのわずか10分では毎分1個、全天では毎分4〜6個近い出現を
見た。夜半から明け方にかけて明らかな増加が見られる。薄明が来たためこれ以上は計数が困難だったのが
残念だが、夜明け前には100個/時以上の出現があったと見て良かろう。
付け加えれば、群に関係ない散在流星も多かった。さすが夏の暗夜である。
写真はペルセウス座から流れる群流星で、25時頃の出現。経路終末の右下には早くも「すばる」、プレアデス星団が昇っている。
撮影データ Nikon FM2 Nikkor35mmF2解放 フジSuperG400標準現像
露出約5分 三脚に固定